指圧で改善!腰痛を緩和する為に圧すべき筋肉とは?
指圧療法は、腰痛の疼痛緩和に効果的です。
固まっている筋肉の部分や、関連しているツボに圧を加える事で、自律神経のバランスが整い、
血行不良も改善します。
指圧があんまやマッサージなどと異なる点のひとつに、『矯正作用』があります。
それがどの様な働きをもたらすのか、腰痛の原因と考えられ得る姿勢や筋肉の場所を踏まえて解説いたします。
目次
- ○ 指圧が腰痛に効果的である理由
- ・背骨の構造と腰痛が起きている状態
- ・指圧の『矯正作用』とは?
- ○ 指圧でほぐしたい腰痛関連の筋肉
- ・脊柱起立筋
- ・腸腰筋
- ・腰方形筋
- ・殿筋群
- ・ハムストリングス
- ○ 指圧とストレッチで効果倍増
- ○ まとめ
指圧が腰痛に効果的である理由
人体の中心部分にあるのは、背骨(脊椎)と骨盤です。
脊椎や骨盤が歪むと、腰痛だけでなく、肩こりや膝痛といったあらゆる症状を引き起こす原因となります。
現代人の腰痛の多くが原因不特定と言われていますが、今回は人体の仕組みという観点から、
腰痛が起こっている体の状態と、それにアプローチできる指圧の手法をご紹介いたします。
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背骨の構造と腰痛が起きている状態
脊椎(背骨)は、椎骨(ついこつ)と呼ばれる骨が連結しています。
頭側から順に、
頚椎(けいつい)7個+胸椎(きょうつい)+12個+腰椎(ようつい)5個
+仙骨+尾骨=合計26個
の椎骨で構成されており、その土台として支えているのが骨盤になります。
脊椎は横から見ると、ゆるやかなS字カーブとなっており、体にかかる負荷を分散しています。
しかし、日頃の姿勢不良や筋肉の硬直によってこのS字カーブが崩れると、脊椎の歪みが発生し、
土台(骨盤)付近にある腰椎に特に負担がかかり、腰痛が起こります。
指圧の『矯正作用』とは?
指圧療法は、
○オステオパシー・・・体全体を1つのユニット(=要素)としてとらえ、バランスを保つ法
○カイロプラクティック・・・脊柱矯正術
○スポンディロセラピー・・・体表からの刺激による脊髄神経反射法
といったアメリカの三大手技療法の良所が取り入れられています。
体の歪みを矯正するためには、時には細やかに、また時には大胆に、と、部位や状況に応じての配慮が必要とされます。
指圧においては、指先(点)及び手のひら全体(面)を用いるので、微調整が可能な施術方法です。
故に、
矯正且つ筋緊張の緩和→可動域の拡大→柔軟性の向上→姿勢保持
というサイクルが作られやすくなります。
指圧でほぐしたい腰痛関連の筋肉
筋肉は、脊椎と骨盤を正常な状態で支える役割を担っています。
特に腰痛に関して関連性が深い筋肉は、
脊柱起立筋・腸腰筋・腰方形筋・殿筋群・ハムストリングス
があげられます。
これら5つの筋肉について、イラストと共に順に解説いたします。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は、骨盤から頭蓋骨にかけて背骨の両側に縦に細長くついています。
腸肋筋・最長筋・棘筋からなる筋肉の総称であり、直立または座位での上半身の姿勢保持や、
背中を伸ばす動作時に重要な役割を果たします。
腸腰筋
腸腰筋はお腹側の股関節の深部ついている筋肉で、腸骨筋・大腰筋・小腰筋の3つの筋肉の総称です。
上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉であり、歩行時に足や膝をあげる・体幹の安定(姿勢保持)・腰のS字状態の維持
に大きく関わっています。
腰方形筋
腰方形筋は、長方形のような形をした、腰の内側に左右対称についている筋肉です。
腰椎を両側から支えており、姿勢保持においての大事な要となっています。
殿筋群
殿筋群とは、主にお尻の筋肉にある大殿筋(だいでんきん)・中殿筋(ちゅうでんきん)・小殿筋(しょうでんきん)
で構成されています。
直立姿勢においての重要な役割の他、脚を横にあげる・股関節を支えることにおいても大きく関与しています。
ハムストリングス
ハムストリングスとは、太ももの裏側にある半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋の3つの筋肉の総称です。
膝を曲げたり股関節を後ろに反らすという、特に走る時に大きな役目を担っています。
指圧とストレッチで効果倍増
上記に述べた筋肉を指圧で緩める事で、腰痛を改善または痛みの緩和に効果をもたらします。
そして日頃から体を伸ばす=ストレッチ を習慣化していると、柔軟性が維持できるので、
より健全な状態を保ちやすくなります。
筋肉の硬直や衰え、血行不良などが原因の慢性的な腰痛をすぐに改善することは難しいかもしれませんが、
定期的な施術と普段の意識や心がけが相まって、良い状態に変化していく期待値は非常に大きいといえます。
まとめ
腰痛に対して指圧療法が効果的な理由を、関連している筋肉を踏まえた体の仕組みと指圧の特性の観点から解説いたしました。
痛い時や重だるくて辛い時に、主に親指(母指)で筋肉の硬い部分やツボを圧された際の幸福感と快感は、
脳疲労をも解消できる力を持っています。
興味を持たれた方は、指圧療法が持つ、手当てと癒しの両面をどうぞご体感ください。