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指圧 

芯部の疲れは指圧でとれる!〝まず背中をほぐす〟その重要な意味とは?



 

指圧で圧す点と点はつながっており、結論それらが一体となって全身の疲れがとれます。
背中や太ももなど、特に大きな部位(背面)を10〜15分程施術するだけでも、その効果は高く、
疲労の原因とされる姿勢の改善にも役立ちます。
今回は主に背中に焦点をあてて原因を踏まえ、なぜ指圧で圧すと良いのかなどを解説いたします。

目次

指圧でわかる背中の状態

指圧で最初に行う手技として『脊柱検査』というものがあります。
これは受ける方(受者)がうつ伏せの状態で、術者が手のひらもしくは指で背中を圧し、
歪みや異常の有無を確認するものです。
頭や両手両足とつながっている中心部である背中をみると、からだ全体の状態が見えてきます。

背中のこりの症状と原因

目が覚めた時点で背中全体が重い、痛い、と感じている方もいるかと思います。
からだが緊張した状態で就寝すると、リラックスができないことで眠りが浅くなり、本来取れるはずの疲れや痛みがかえって増してしまう場合もあります。

背中のこりの原因としては、
・運動不足
・前かがみの動作が多い肉体労働
・パソコンやスマホの長時間使用
・筋肉量の低下による姿勢の変化
・ストレス
・胃や肝臓などの内臓の不調


などが考えられます。

指圧で圧す背中の筋肉部分

背中の筋肉量や状態を適切に保とうとすることで、姿勢が良くなり、それが肩こりや腰痛の予防にもつながります。
背中には背筋とよばれる3つの大きな筋肉で主に構成されています。
指圧の際にも、これらの筋肉とつぼを意識して圧すか圧さないかで、施術後の違いは大きくなります。

僧帽筋

僧帽筋は背中の上部に位置しています。
頭と首のつけ根〜胸部の背骨の突起から始まり、肩甲骨や鎖骨の突起にまで広がっているとても大きな筋肉であり、
肩をすくめる、上げる、肩甲骨を寄せる などの動きをします。
肩こりの原因としても大きく関わっています。

広背筋

広背筋は背中〜骨盤から始まり、腕の前側まで広がるからだの中で最も面積の大きい筋肉です。
目の前にあるものを引きよせたり、姿勢を支える際に作用しています。
長時間座ってる、姿勢が悪い といった状態が続くと硬くなってしまい、腰痛や猫背などの原因となります。

脊柱起立筋

脊柱起立筋は骨盤から頭のつけ根にかけて背骨の両側に縦に細長くついています。
棘筋、最長筋、腸肋筋の3つの筋肉で構成されており、その総称として脊柱起立筋とよばれています。
からだを伸ばす、横に曲げる といった時に作用します。
重力に逆らってからだの中心である背骨を支えている筋肉なので、負担がかかりすぎると肩こりや腰痛以外にも頭痛や頸のこりにもつながります。

なぜ指圧で背中にある筋肉とつぼを圧すと良いのか?

僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋、といった主な筋肉は、面積が大きい分それだけ存在するつぼもたくさんあります。

東洋医学の観点からすると、体内の通路である経絡上にあるつぼは、気・血・水が滞りやすい場所だといわれています。
つぼはいわゆる点なので、点として用いることができる指(主に親指)で圧すことで滞りが解消される効果的な手法になります。

また、西洋医学の観点からしても、筋肉の張りやこりに対して必要な刺激(=適量刺激)を与えることで、箇所に応じた脳の各機能に信号として送られ、オキシトシンやセロトニンといった幸せホルモンといわれる脳内物質が分泌され鎮痛作用がおこったり、自律神経の乱れが整ってストレスの緩和や疲労回復の向上につながります。

筋肉トレーニングを始める際に、まずは大きい筋肉から鍛えることが効果的であると推奨されています。
からだをケアする時でも同様に、大きな筋肉が集まっている背中をゆるめると、それに比例した治療効果を得られます。
特に指圧の場合は、

〝点(指)で圧して滞りをなくし、面(手のひら)で圧して流れをスムーズにする〟

と、イメージして頂くとわかりやすいかもしれません。

最後に

今回は背中の主に大きな筋肉に注目して、関連する動作と起こりうる不調な症状、指圧によってもたらされる反応を解説いたしました。

指圧は『一点圧』なので、圧す力加減、角度、時間、回数、スピードといった内容を、
受者のその時の状態にあわせて細やかに組み立てることができる技法です。
表層の筋肉がゆるむとその圧が徐々に深層の筋肉へと浸透していき、慢性的な疲労やこりの芯部に到達するので、改善された状態が長く続くことが期待できます。

ご自身でもストレッチや保温、適度な運動などを取り入れつつ、
程良い圧を感じることができる指圧という療法もあることを認識して頂ければ幸いです。

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